2026年9月9日水曜日

色を絞ると、素材が見えてくる||Kyoto Monochrome Renovation完成まで

今回もKyoto Monochrome Renovationの改装前と完成後の写真を見比べながら、このリノベーションについてご紹介します。

今回は、インテリアの「色」に注目してみます。

お客様のご要望はモノクロームのインテリアでした。
壁、天井、床、建具、キッチンやスイッチプレートなど、住戸全体の色数をできるだけ絞り、白やグレー、シルバーを中心にまとめました。ただし、単純に「白と黒だけで統一した」というわけではありません。

意識したのは、同じような色の中に、素材や質感、艶の違いをつくることでした。

「白」は一色だけではない

一見すると同じ白でも、少し黄みがかった白、青みを感じる白、明るく軽い白など、実際にはさまざまな種類があります。さらに、同じ色でも艶の有無によって見え方は大きく変わります。今回も、塗装する部分については、お客様とサンプルを見比べながら色と艶を選びました。一見すると同じ白に見える部分でも、場所によって少しずつ色味や艶を変えています。そのため、完成した空間では、白一色で塗りつぶしたような感じにはなっていません。

床にはモルタル調の「モルタライク」

床には、モルタルのような表情を持つビニルタイル「モルタライク」を採用しました。色はグレー系ですが、単純な無地のグレーではありません。表面には微細な凹凸があり、光沢も抑えられているため、モルタルのような無機質な雰囲気があります。一方で、素材はビニルタイルなので、実際のモルタルとは違って日常の床として扱いやすい。「モノクローム」という色の統一だけでなく、こうした素材の選び方によっても空間に表情を加えています。

シルバーの設備や金物もインテリアの一部

キッチンにはステンレスの「グラッド45」を選び、スイッチやコンセントのプレートもシルバー系で統一しました。ドアのレバーハンドルや引手などの建具金物も、インテリアの中では小さな存在ですが、こうした細部が揃ってくると空間全体の印象がまとまります。白い壁の中にシルバーの金物が浮かび上がり、グレーの床との間をつなぐ役割もしています。



モノクロームでも、単調にはしない

色の種類が少ないインテリアを何も考えずにまとめると単調になってしまいます。

そこで今回は、

  • 色味の違い

  • 艶の違い

  • 素材の違い

  • 表面の凹凸

  • 光の反射の違い

を組み合わせました。

マットな壁、少し表情のある床、金属のキッチン、シルバーの金物。どれも派手な色ではありませんが、光の当たり方や見る角度によって、それぞれ違った表情を見せてくれます。

今回のリノベーションでは、そんなモノクロームの面白さを改めて感じました。 

2026年9月2日水曜日

間取りを変えると暮らしが変わる|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

Kyoto Monochrome Renovationの改装前と完成後の写真を見比べながら、今回のリノベーションについてご紹介します。

もともとは2DKだったマンションの壁を一部取り払い、1LDKへと間取りを変更しました。

改装後

改装前

改装前は、ダイニングキッチンと和室の間に小壁と襖がありました。これらを撤去して、ひとつながりの空間に。元の間取りではごく小さなキッチンしか置けませんでしたが、空間を広げることで、希望するサイズのキッチンをゆったりと配置できるようになりました。

もうひとつ大きく変えたのが玄関まわりです。
改装前は、玄関扉を開けるとすぐにダイニングキッチンにつながっていました。そこで新たに壁を設け、小さなエントランスホールをつくりました。

ほんのわずかなスペースですが、これだけでも暮らしやすさは変わります。玄関を開けたときに室内が外から直接見えにくくなり、出入りのたびに暑い外気や冷たい風がそのまま室内に入り込むことも抑えられます。

2DKから1LDKへ。単に部屋をひとつ減らしただけではありません。
壁を取り払って空間をつなげることで、キッチンの選択肢が広がり、玄関まわりには新たなゆとりも生まれました。間取りを変えることは、部屋の数を変えるだけでなく、そこでの暮らし方そのものを変えることなのだと思います。

2026年8月26日水曜日

デザインと使い勝手、どちらを優先する?|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

 施主検査を行いました。お客様からの指摘はほとんどなく、無事に引き渡しを迎えられそうです。

その中で「どうしましょうか」と話題になったのが、引き戸の敷居の溝でした。

今回のインテリアはモノクロームでまとめているため、敷居の溝もグレーにできないかという話になりました。もちろん塗装することはできますが、溝の部分まで塗ってしまうと引き戸の滑りが悪くなります。また、使っているうちに擦れて塗装が剥がれてしまう可能性もあります。


デザインだけを考えればグレーに揃えたいところですが、毎日使う場所でもあります。

「ここは無理に塗らず、このままにしておきましょうか」
ということで、今回は現状のままとすることにしました。

リノベーションでは、デザインを優先したい気持ちと、日々の使いやすさや耐久性とのバランスを考えながら、細かなところまで判断していく必要があります。

いくつかの手直しを終えれば、いよいよ引き渡しです。



2026年8月19日水曜日

モノクロームでも単調にならないインテリア|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

壁紙の施工も終わり、完成検査を行いました。

今回のインテリアは、壁紙、塗装、床材、設備機器までモノクロームで統一しています。色を絞ると、すっきりとした空間になる一方で、単調で少し退屈な印象になってしまうこともあります。

そこで今回は、同じモノクロームの中でも色味や艶、素材感の異なるものを組み合わせました。実際に仕上がってみると、それぞれの違いがほどよい変化となり、シンプルでありながら表情のあるインテリアに仕上がりました。

完成検査では、塗装部分などにいくつか小さな不具合が見つかりましたが、大きな問題はありませんでした。指摘した箇所を手直ししてもらい、次回はお客様による検査を行います。お客様の検査を終えれば、いよいよ引き渡しです。設計から工事まで進めてきた空間が、もうすぐ完成します。

2026年8月10日月曜日

夏季休業のお知らせ

 以下の期間を夏季休業とさせていただきます。

2026年8月17日(月)~ 2026年8月23日(日)

休業期間中もメールでのお問い合わせは随時受け付けております。確認でき次第、順次ご返信させていただきますが、内容によっては、8月24日(月)以降のご連絡となる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

2026年7月30日木曜日

壁紙を美しく仕上げるための下準備|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

塗装工事が完了しました。

艶を抑えた塗装を採用したため、空間全体がマットで落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

続いて、壁紙を張るための下地処理に入ります。下地にわずかな凹凸が残っていると、そのまま壁紙の表面に現れてしまうため、パテを使って丁寧に平滑にしていきます。写真で石膏ボード(ベージュ色)の上に白く見えている部分がパテです。



作業を進める中で、梁の凹凸は完全に平滑にすることが難しいことが分かりました。そこで、梁の部分だけ壁紙の種類を変更することにしました。厚みがあり、表面の凹凸が大きい壁紙を選ぶことで、下地の凹凸が目立ちにくくなります。


図面だけでは分からないことも、現場では少なくありません。その都度状況を確認しながら、より美しく仕上がる方法を選択していくことも、工事監理の大切な役割です。