今回もKyoto Monochrome Renovationの改装前と完成後の写真を見比べながら、このリノベーションについてご紹介します。
今回は、インテリアの「色」に注目してみます。
お客様のご要望はモノクロームのインテリアでした。
壁、天井、床、建具、キッチンやスイッチプレートなど、住戸全体の色数をできるだけ絞り、白やグレー、シルバーを中心にまとめました。ただし、単純に「白と黒だけで統一した」というわけではありません。
意識したのは、同じような色の中に、素材や質感、艶の違いをつくることでした。
「白」は一色だけではない
一見すると同じ白でも、少し黄みがかった白、青みを感じる白、明るく軽い白など、実際にはさまざまな種類があります。さらに、同じ色でも艶の有無によって見え方は大きく変わります。今回も、塗装する部分については、お客様とサンプルを見比べながら色と艶を選びました。一見すると同じ白に見える部分でも、場所によって少しずつ色味や艶を変えています。そのため、完成した空間では、白一色で塗りつぶしたような感じにはなっていません。
床にはモルタル調の「モルタライク」
床には、モルタルのような表情を持つビニルタイル「モルタライク」を採用しました。色はグレー系ですが、単純な無地のグレーではありません。表面には微細な凹凸があり、光沢も抑えられているため、モルタルのような無機質な雰囲気があります。一方で、素材はビニルタイルなので、実際のモルタルとは違って日常の床として扱いやすい。「モノクローム」という色の統一だけでなく、こうした素材の選び方によっても空間に表情を加えています。
シルバーの設備や金物もインテリアの一部
キッチンにはステンレスの「グラッド45」を選び、スイッチやコンセントのプレートもシルバー系で統一しました。ドアのレバーハンドルや引手などの建具金物も、インテリアの中では小さな存在ですが、こうした細部が揃ってくると空間全体の印象がまとまります。白い壁の中にシルバーの金物が浮かび上がり、グレーの床との間をつなぐ役割もしています。
モノクロームでも、単調にはしない
色の種類が少ないインテリアを何も考えずにまとめると単調になってしまいます。
そこで今回は、
色味の違い
艶の違い
素材の違い
表面の凹凸
光の反射の違い
を組み合わせました。
マットな壁、少し表情のある床、金属のキッチン、シルバーの金物。どれも派手な色ではありませんが、光の当たり方や見る角度によって、それぞれ違った表情を見せてくれます。
今回のリノベーションでは、そんなモノクロームの面白さを改めて感じました。


