2026年3月19日木曜日

ミニマルな空間をつくる仕上げの選び方、モノクローム内装の実例|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

4回目の打ち合わせでは、仕上げ材について検討しました。

2回目の打ち合わせで、空間全体のカラーリングをモノクロームとする方針はすでに決まっています。また、設備機器の中でも視線を集めやすいキッチンやコンセント・スイッチプレートについては、シルバー系で統一することにしています。


こうした前提とご予算を踏まえると、仕上げはビニールクロスなどの樹脂系素材と塗装を中心に構成する計画となります。

壁は主にビニールクロスで仕上げます。製品ごとに色の制約はあるものの、モノクロームの範囲であれば十分なバリエーションがあり、空間全体のトーンを整えるには合理的な選択です。


床については当初タイルをご希望されていましたが、コスト面に加え、下階への歩行音や落下音の影響も考慮し、ビニル床タイルを採用することにしました。

採用したのはモルタル調の「モルタライク」(タジマ)です。比較的硬質で、表面に適度なざらつきがあり、一見するとタイルのような質感を持っています。視覚的な印象を損なわず、性能とコストのバランスが取れた素材です。


木部については、壁紙が施工しにくいため塗装仕上げとしています。

ビニールクロスとビニル床タイルはいずれも艶消しのため、全体の統一感を考えると塗装も艶消しで揃えたくなるところです。しかし、出入口まわりなど日常的に手や衣類が触れる部分では、艶消し塗装は汚れが付きやすく、黒ずみが目立つことがあります。

そのため、手が触れやすい箇所には艶あり塗装を、それ以外の部分には艶消し塗装を使い分けることにしました。見た目の統一感と日常の使いやすさ、その両立を図るための判断です。






2026年3月11日水曜日

ミニマルな空間に似合うキッチン=ミラタップ「グラッド45」|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

コンパクトな住まいでは、キッチンは単なる設備ではなく、インテリアの印象を大きく左右する要素になります。面積が小さいほど、一つ一つの設備の存在感が強くなるためです。そこで今回は、機能だけでなく「空間の見え方」を意識してキッチンを選びました。

採用したのは、ミラタップのキッチンユニット「グラッド45」です。余計な装飾のない真四角の外観が特徴で、ミニマルなインテリアにもすっと馴染みます。キッチンが強く主張するのではなく、空間の構成要素のひとつとして静かに佇むようなデザインです。形が整理されているため、コンパクトな空間でもノイズが少なく、空間全体がすっきりと見えます。


このキッチンのもう一つの特徴は、ステンレス素地をそのまま生かしていることです。

表面は周囲の光や色をやわらかく映し込み、見る角度や時間帯によって微妙に表情が変わります。もしこれが塗装されたキッチンであれば、コンパクトな空間では大きな箱がどんと置かれたような重たい印象になってしまうかもしれません。ミニマルなインテリアでは、この「軽さ」は意外と重要な要素だと感じています。

もちろん実用面でも合理的です。
ステンレス仕上げは清潔感があり、色落ちを気にする必要もありません。汚れても気兼ねなく拭き取ることができ、日常の道具としても扱いやすい素材です。

シンプルな空間では、設備機器もインテリアの一部になります。余計な主張をせず、それでいて素材の質感で空間を支えてくれる。今回のキッチンは、そんな役割を担ってくれる存在になりそうです。

2026年3月4日水曜日

マンションリノベのスイッチ選びのコツ|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

3回目の打ち合わせでは、設備機器について検討しました。

機器の選定では、機能だけでなくデザインにも注意を払いました。コンパクトでシンプルなインテリアでは、小さな設備機器であっても空間の雰囲気に与える影響が大きいためです。


特に、どの部屋にも数か所ずつあるスイッチやコンセントのプレートは意外と目につきます。以前、壁紙や造作にこだわってレトロな雰囲気をつくった空間に、一般的なマンション用のプレートが使われていて、印象が大きく損なわれていた例を見たことがあります。その経験もあり、今回は小さな部品であっても慎重に選定しました。

Panasonic新金属プレートとグレースイッチの組み合わせ

Panasonic SO-STYLE

前回の打ち合わせでモノクロームのインテリアとする方針を決めていたため、プレートはPanasonicの新金属プレートを採用しました。単純に白黒でまとめるのであれば同社のSO-STYLEも候補に挙がりましたが、樹脂製で軽い印象があり、いかにもモノトーンという雰囲気になるため採用しませんでした。

新金属プレートは金属のシルバー色ですが、表面に周囲の色を映し込むため、単に色を付けたモノクロとは異なり、質感や見る角度による表情の変化が楽しめます。コンセントやスイッチ本体はグレー色を選び、どの色のインテリアにもなじむ構成としました。





2026年2月18日水曜日

マンションリノベ、後悔しない色選びの順番|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

2回目の打ち合わせでは、内装のカラーリングについても話し合いました。

お好みは「白・黒・淡い色」。木目が強く出るような仕上げは避けたいとのことで、イメージはモノクロームのインテリアです。ただし、単一色でまとめると空間が平坦になりがちです。そこで、壁・床・天井に少しずつ異なるトーンを取り入れ、さりげなくメリハリをつくる方針としました。


ご予算を踏まえると、仕上げ材はビニールクロスやビニールタイル、部分的に塗装が中心になります。塗装は調色によって幅広い色が選べますが、クロスやタイルは既製品からの選択となるため、使える色は限られます。さらに、キッチンなどの設備機器は選択肢が一段と絞られます。



限られた“持ち駒”の中で、退屈にならず、それでいてちぐはぐにもならないようにまとめる――そのバランスが重要です。そのため、設計段階ですべての色を確定するのは簡単ではありません。最終的な色の決定は工事着手後に持ち越し、まずは設備機器の選定から進めていくことになりました。

2026年2月11日水曜日

マンションリノベ、キッチンはI型?Ⅱ型?|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

2回目の打ち合わせも現地で行いました。前回の打ち合わせを踏まえ、間取り案を複数案作成し、ご意見をうかがいました。

間取り図はお客様のご意向により公開できないため、ここでは言葉でご紹介します。ご要望は「寝室を1室つくり、水まわり以外はできるだけ一体的で開放的な空間にしたい」というもの。あわせて、キッチンには作業台やカウンターをつくりたい、ウォークインクローゼットを設けたい、というご希望もありました。

キッチンは作業台やカウンターを設けたⅡ型レイアウト案も提示しましたが、こちらも全体をコンパクトにまとめる方針とし、既存と同じ位置でI型キッチンを新設し、現在お客様が使っている作業台を背面に置くことにしました。Ⅱ型のキッチンに近い使い勝手となります。

Ⅱ型キッチンの例

I型と背面作業台の組み合わせ例

ウォークインクローゼットについては、やや広めにして予備室としても使える案など複数案を検討しました。ただ、40㎡という限られた面積を考えると、コンパクトにまとめた方がよいという結論になり、既存の押し入れを活用することに。押し入れは洋風クローゼットより収納量が多く、ウォークインにしなくてもフレキシブルに使えます。


ウォークインクローゼットの例




2026年2月4日水曜日

40㎡の部屋からはじまった、モノクロームの住まいづくり|Kyoto Monochrome Renovation完成まで

昨春に完成したマンションリノベーション「Kyoto Monochrome Renovation」について、完成までの道のりを、数回に分けてご紹介していきます。

初回の打ち合わせは、リノベーション予定のお部屋で行いました。真夏のとても暑い時期で、まだエアコンも付いていない室内での打ち合わせはなかなか大変でしたが、実際の空間を見ながら話をした方がイメージを共有しやすく、話もスムーズに進みます。そのため、比較的涼しくなる夕方からスタートしました。


お部屋の広さは約40㎡で、どこにいても他の部屋の様子が分かるほどコンパクトな間取りでした。ただ、この広さで3DKとなると、少し窮屈な印象もあります。

お客様のご希望は、寝室を1室つくり、水まわり以外はできるだけ一体的で開放的な空間にしたい、というものでした。また、インテリアはグレーやシルバーを基調とした、モノクローム調の落ち着いた雰囲気をご希望でした。


次回の打ち合わせでは、うかがったご予算の範囲内で作成した間取り案をもとに、全体の方向性を一緒に決めていく予定です。