2026年6月3日水曜日

団地のキッチンは何を語るのか|6月14日トークイベントに登壇します

6月14日13時より、UR都市機構主催のイベントで団地についてお話しすることになりました。 会場は、かつてのUR西日本支社の建物をリノベーションしたコミュニティスペースほとりで』です。


今回のイベントで特に注目したいのが、白鷺団地で実際に使用されていた初期公団のキッチンの実物展示です。住宅設備は更新されることが前提となっているため、建設当時のキッチンが現物のまま残されている例は決して多くありません。しかし、こうした設備には単なる機能を超えて、その時代の暮らし方や住まいに対する考え方が刻まれています。

設計者の視点から見ると、キッチンの寸法や収納の構成、素材の選択ひとつひとつに、当時の生活像や家族像を読み取ることができます。古い設備は過去の遺物ではなく、その時代の住まい手と設計者の対話の記録とも言えるでしょう。

当日は、このキッチンを囲みながらゲストの皆さんと対談を行います。また、団地入居者向けに制作された映画『団地への招待』も上映される予定です。映像からは当時の暮らしのルールや価値観を知ることができ、住まいと社会の関係を考える上でも興味深い資料となっています。

私たちは新しい建築を設計する一方で、過去の住まいや暮らしから学ぶことも少なくありません。古いキッチンを通して、住まいの歴史とこれからの住まいについて考える機会になればと思います。