吉永建築デザインスタジオが手がけた最初の仕事は「ソラソラビル」とその5階にあるカフェ「a new moon」です。
カフェ「a new moon」はカフェとギャラリーそして雑貨店がコラボレーションしたお店です。こんな田舎で人が集まるのかと思っていたのですが、逆に周りに同じような店がなかったので“こんなカフェを待ってたんだよ!”という感じでリピーターが増えているようです。
さらに意外なお客さんがたくさん来るようになりました。それは地元のアーティストたちです。オーナーは子供のころこの地に住んでいるのですが地元にこんなに多くのアーティストが住んでいるとは知らずびっくりしています。実はa new moonがある安芸市の周辺には都会から田舎暮らしにあこがれて住み着いているアーティストたちが多いようです。カフェでもありギャラリーでもあり、雑貨店でもあるa new moonは彼らにとって、自分の作品を展示する場所でもあり、気軽に集まれる場所としてぴったりなのでしょう。いまでは彼らの作品や家の畑で取れた無農薬野菜(これも作品?)を販売するようになりました。
行政が補助金を出したり何か施策を打ち出したり、イベントをしたりしなくても、カフェを一軒作ることで周りのアーティストたちを引き寄せ、彼らに活動の場所を与えることができるのです。これも建築の魔法のひとつではないでしょうか。
▼ソラソラビル、a new moonの場所
a new moonは阪神タイガースがキャンプを張る安芸市民球場から歩いて20分、車で5
分程度の場所にあります。タイガースキャンプを見に行かれる方はついでにぜひどうぞ。
晴れていれば太平洋を臨みながらお茶が飲めますよ。
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