照明で今最もホットな話題といえばLED照明です。
LEDは電球の一種です。
大きさが小さいので携帯電話のイルミネーションに使われたり
寿命が長く、明るく、効率もよいので信号機のランプに使われています。
一般照明としては
他の電球に比べて高価ということもあり
あまり使われてこなかったのですが、
“エコ”な電球として昨年あたりから普及し始めてきました。
では、実際のところ現在使われている電球、白熱灯や蛍光灯に比べてどうなのでしょう。
また、もし使おうと思うと何に注意すべきなのでしょうか。
三つ上げておきましょう。
1)LEDは他の電球に比べてまぶしい。
だからこそ遠くから赤青がわかりやすい必要がある信号機に使われているのですが、
住宅などでは自分に近いところで光りますから
直接目に入らないように取り付け位置を注意する必要があります。
2)LEDは発した光が広がらない傾向にある。
白熱灯や蛍光灯に比べて照明の近い範囲しか明るくなりません。
そのため部屋全体を明るくするには他の電球に比べて
灯数を増やす必要があります。
3)現状ではLEDの対費用効果は蛍光灯より劣ります。
残念ながらまだ電球が高価なこともあり、
経済的にも“エコ”と胸をはれる状況ではありません。
また前に書いたとおり灯数がいままでより多めにいることに
なれば必ずしも懐にはやさしいとは言えなくなります。
これらを考え合わせると
採用するならじっくりと照明計画を練る、
あるいは安価でさらに効率がよい製品が出るのを待つなど、
あわてて照明をLEDに変えることはしないほうがよいかなと思います。
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