こんにちは。
吉永建築デザインスタジオの吉永です。
*
先日、若手建築家が集まるトークショーで
東日本大震災の被害者に対して建築家が何ができるかが
話題となりました。
興味深かったのは実際に被災地を観に行った建築家も数名参加していたのですが
“(建築の)何を信じていいのかわからなくなった”という発言。
現地を観に行って“よし、何かしてやろう”ではなく
“どうしよう…”と思ってしまうほど現地の状況はショッキングなのでしょう。
地震に強いと思っていた鉄筋コンクリートの建物のすらひっくり返る状況では
普段「真実」と名づけられるであろう社会的に確かさを持つものの
存在を疑わざるをないでしょう。よりどころが無い中では
何も作る気がおきない、というところは理解できなくもありません。
でも作り始めなければならない。
そんな状況の中で信じられなくなった真実の代わりに
私たちがよりどころとすべきなのは『仮説』なのではないかと思います。
どこの誰かが言い出したかわからない真実よりも
自分の頭で考えた「こうこうこうすれば人々を幸せにできる建築が作れる」という
仮説をもつことではないかと。
大阪府北摂高槻市の建築家 吉永健一の設計事務所/吉永建築デザインスタジオはこちら→