コンパクトな住まいでは、キッチンは単なる設備ではなく、インテリアの印象を大きく左右する要素になります。面積が小さいほど、一つ一つの設備の存在感が強くなるためです。そこで今回は、機能だけでなく「空間の見え方」を意識してキッチンを選びました。
採用したのは、ミラタップのキッチンユニット「グラッド45」です。余計な装飾のない真四角の外観が特徴で、ミニマルなインテリアにもすっと馴染みます。キッチンが強く主張するのではなく、空間の構成要素のひとつとして静かに佇むようなデザインです。形が整理されているため、コンパクトな空間でもノイズが少なく、空間全体がすっきりと見えます。
このキッチンのもう一つの特徴は、ステンレス素地をそのまま生かしていることです。
表面は周囲の光や色をやわらかく映し込み、見る角度や時間帯によって微妙に表情が変わります。もしこれが塗装されたキッチンであれば、コンパクトな空間では大きな箱がどんと置かれたような重たい印象になってしまうかもしれません。ミニマルなインテリアでは、この「軽さ」は意外と重要な要素だと感じています。
もちろん実用面でも合理的です。
ステンレス仕上げは清潔感があり、色落ちを気にする必要もありません。汚れても気兼ねなく拭き取ることができ、日常の道具としても扱いやすい素材です。
シンプルな空間では、設備機器もインテリアの一部になります。余計な主張をせず、それでいて素材の質感で空間を支えてくれる。今回のキッチンは、そんな役割を担ってくれる存在になりそうです。

