2006/03/13:鉄筋コンクリートが強いわけ
先週の光を通すコンクリートブロック(LitraCon)のお話の続きで
す。
一定方向に並べたグラスファイバーを混入することで
光が裏側まで透過するこのコンクリートブロックは、
一見、不純物とも思えるグラスファイバーが入っている
おかげで通常のコンクリートブロックより高い強度を
持っているそうです。なぜ強いのか。答えはわかりましたか?
「“鉄筋”コンクリート」と呼ばれているとおり、
コンクリートの中には鉄筋と呼ばれる直径1~3センチの
鉄線を入れて使うことがほとんどです。コンクリートは
押す力には強いのですが、引っ張る力には弱い。
その弱さを補うために押す力には弱いけど、
引っ張る力にはめっぽう強い鉄筋を入れています。
つまり、このコンクリートブロックではグラスファイバーが
鉄筋と同じ役割を果たしているため、コンクリートの塊だけの
ブロックより高い強度を持っているというわけです。
コンクリートと鉄筋、お互いの長所短所を補いながら活かしあうこ
とで、鉄筋コンクリートは建物を作る上で、最強の構造と
言えるでしょう。来週はそんな鉄筋コンクリートの強さに
ついてお話したいと思います。