2006/03/20:鉄筋コンクリートはどれだけ強いか
先週は、なぜ鉄筋コンクリートが強いのか、その秘密に
ついてお話しました。ではその強さは具体的には
どれほどのものなのでしょう。
阪神淡路大震災調査報告編集委員会のまとめた報告書に
戸建住宅の被害状況が構造別に報告されています。
それによると中破・大破・倒壊したパーセンテージは
鉄筋コンクリート造で0%、木造軸組(在来工法)18.2%、
ツーバイフォー3.4%、鉄骨造7.3%だそうです。
戸建住宅は木造がほとんどのためか、
在来工法との比較でツーバイフォー工法の強さばかりが
報道されていました。また、一部のビルや高速道路の
被害から鉄筋コンクリートは意外と弱いという印象を
報道から与えられることも多かったと思います。しかし、
この報告は鉄筋コンクリートがいかに耐震性に
優れた構造かを物語っています。大きな被害を
受けたのは0%ですからね。これはすごいことです。
しかし、これだけ耐震性に優れていながら、戸建住宅を
鉄筋コンクリートで作る話はどちらかというと少ないようです。
それはなぜなのでしょう。
来週はそのあたりをお話したいと思います。