2007年4月10日火曜日

…続)当たり前のことを当たり前にすること

2007/4/10
…続)当たり前のことを当たり前にすること

能登半島地震から2週間がたち、建物の被害状況の様子が
建築業界の中でも詳細に伝えられるようになりました。
そのなかでひとつ気になったのが、倒壊した木造家屋の
中には耐震補強金物を取り付けたものがあったということです。

補強金物は梁と柱、土台と柱など構造材同士をしっかりと
緊結することが目的です。しかし、そのつけ方や付け所を
間違っていてはその効果は発揮できません。

また、「地盤が弱い」「構造が腐朽している」
「耐震に効く壁が少ない」などほかにも改善するポイントが
ある場合はそちらにも手を加えないと、いくら金物を
正しく取り付けていても建物全体の耐震を考えると
不十分な場合があります。このことは建築業界では
本来当たり前のことですが、この当たり前のことが
理解できていない業者も少なからずいるということです。

「この金物さえつければ絶対大丈夫」とセールスしてくる
ケースがあるようですが気をつける必要があるでしょう。
木造の耐震工事は複雑であることを理解して
総合的に対処することを心がけましょう。