2008年12月8日月曜日

【月曜コラム:けんちくのうんちく】11月28日施行!建築士は変わる?改正建築士法について その2

先週からの続きです。
更新時間が遅れて申し訳ございませんでした。

改正の大きなポイントは5つあると述べました。
まずは1点目、『建築士の資質・能力の向上』についてお話いたします。

資質と能力の向上のため以下の内容がおもに見直されました。
ア)受験資格の見直し
イ)定期講習の受講の義務付け

ア)受験資格の見直し
大きく変わったのは
大学院を実務経験と同等の受験資格とみなすかについて。

一級建築士の場合、大学卒業後実務経験を2年経ることが
受験資格の一つとなっていますが、
大学院での勉学はこの実務経験と同等とみなされてきました。

私もこの受験資格で受験しましたが、
机の上での勉強を果たして実務と同等と見てよいのか?
という点は疑問に思っていました。

今回の改正では
設計事務所でのインターシップや
実務と連携した演習・実習の単位取得に応じて
実務経験年数が算定されるようになります。

つまり、大学院に入って
将来一級建築士を受験しようとするならば
実務に即した勉強も相当時間しなければならないということです。
それに加えて研究室での研究成果も加われば
実務能力を兼ね備えた研究者
研究知識豊富な建築士が生まれることにつながります。

現場でこそわかることがある。
また、研究室だからこそわかることがある。
このバランスがうまく取れた建築士が
多く世に出れば建築の質は上がっていくでしょう。

この制度が理想的な状態で運営されることを
願ってやみません。

次週に続く

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