ある建築誌にて
住まいづくりを経験された方に
“設計中にコミニケーションで不愉快を感じたことがあるか?”
と質問したアンケート結果が掲載されていました。
その中には
“設計中不満が言えなかったとするとそれはなぜか?”という質問がありました。
その答えは大きく分けると二つでした。
ひとつは
「不満を言うと嫌われて、手を抜かれてしまうから」
もうひとつは
「人間関係を考えて不満を言い出しにくい(特に知り合いに頼んだ場合)」
でした。
私の場合も過去に
「本当はこうしたくなかったけど、吉永さんが強くすすめるので
反対できなかった」と竣工後言われてショックを受けたことがあります。
それ以降、建て主さんが気軽に自分の考えを言える雰囲気づくりを
心がけています。
*
とはいえ、
建て主さんがほんのちょっぴりでも勇気を出してもらえれば
このような問題は起こらないわけですし、
人間関係を崩したくないからとはいえ、
コミュニケーションを避ける行為は
関係する人々の協力が必要な家づくりにおいて
プラスに働くとは思えません。
また、工務店にしてもハウスメーカーにしても設計事務所にしても
なにかむっとするようなことを言われたからといって
仕事の手を抜くということはまずありえません。
*
もし、それでも心配されるのであれば、
それはあなた自身に思い当たる節があるからではないでしょうか。
仕事場や家庭で不満を漏らした仲間や家族に対して、
不利になるような何かをするような。
ある本によれば自分がした行為は
人からも同じようにされる傾向があるのだそうです。
ならば日常の人間関係を良好にしておくことは、
いい家づくりにつながるのでしょう。
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