2009年6月25日木曜日

けんちく知識の木曜日:設計中の不満はどうする?

ある建築誌にて
住まいづくりを経験された方に
“設計中にコミニケーションで不愉快を感じたことがあるか?”
と質問したアンケート結果が掲載されていました。

その中には
“設計中不満が言えなかったとするとそれはなぜか?”という質問がありました。
その答えは大きく分けると二つでした。
ひとつは
「不満を言うと嫌われて、手を抜かれてしまうから」
もうひとつは
「人間関係を考えて不満を言い出しにくい(特に知り合いに頼んだ場合)
でした。


私の場合も過去に
「本当はこうしたくなかったけど、吉永さんが強くすすめるので
反対できなかった」と竣工後言われてショックを受けたことがあります。
それ以降、建て主さんが気軽に自分の考えを言える雰囲気づくりを
心がけています。


とはいえ、
建て主さんがほんのちょっぴりでも勇気を出してもらえれば
このような問題は起こらないわけですし、
人間関係を崩したくないからとはいえ、
コミュニケーションを避ける行為は
関係する人々の協力が必要な家づくりにおいて
プラスに働くとは思えません。

また、工務店にしてもハウスメーカーにしても設計事務所にしても
なにかむっとするようなことを言われたからといって
仕事の手を抜くということはまずありえません。


もし、それでも心配されるのであれば、
それはあなた自身に思い当たる節があるからではないでしょうか。
仕事場や家庭で不満を漏らした仲間や家族に対して、
不利になるような何かをするような。
ある本によれば自分がした行為は
人からも同じようにされる傾向があるのだそうです。
ならば日常の人間関係を良好にしておくことは、
いい家づくりにつながるのでしょう。

大阪府北摂高槻市の建築家 吉永健一の設計事務所/吉永建築デザインスタジオはこちら→