日本外国特派員協会で行われた
『機動戦士ガンダム』の監督、
富野由悠季氏の講演の内容がネットで伝えられています。
アニメについてのお話ですが
建築のデザインに通じるところもあり興味深い内容でした。
特に以下のページ
ガンダムは作品ではなく“コンセプト”――富野由悠季氏、アニメを語る(後編)
に載せられている質疑の内容
↓
“主人公が10代の男の子で、戦争に巻き込まれて、
ある日突然ロボットか何かのなかに入って、
ちょっと考えるだけで操作できるようになる。
こういうヒーロー像が出てくる文化的背景はどこにあるのでしょうか?”
に対する富野氏の回答が実に興味深い。
「おもちゃ屋さんがスポンサーだから」
という不自由さを逆手にとって新たな自由を手に入れたり、
「主人公が10代の男の子が、ちょっと考えるだけで
大掛かりな機会を操作できるようになる」
「全長が18~20メートルの人型兵器が運用できる」
ことについてロジカルに考えていくうちに、
とてもクリエイティブでポエティックな世界を生み出すあたり、
これは建築っぽいなと思いました。
敷地や予算や工期など諸条件からくる
不自由さを逆手にとって自由な空間に昇華したり、
諸条件をロジカルに考えるうちに
クリエイティブでポエティックな空間を生み出すあたりが。
不自由な中からも自由が生まれる、
ロジックからもポエムは生まれる。
そんなリアリティーを知らず知らずに
ガンダム世代の私は受け取っていたのかもしれない。
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