先週の続き
数ヶ月前とある集合住宅の自治会の方から
お住まいの建物の建て替えの相談で電話がかかってきました。
すでにとあるコンサルタント会社に相談をして
建て替え案を提出してもらったらしいのですが、
「コンサルタントに依頼した建て替え案が気に入らない」
「こんな案しか出せないコンサルタントにお金を払って損した」
など、相談とも愚痴的とも取れないお話をつらつらとされました。
話の筋としては今のコンサルタントのせいで
うまくいっていないというように聞こえたのですが
このコンサルタントを選んだのは相談された自治会の方々ですから
うまくいっていない原因は自治会自身にもあります。
このように書くと
“素人にコンサルタントの良し悪しはわからない”と
反論される方もいるでしょう。では、素人でわからないなら
素人はどのように相談相手を選べばいいのでしょう。
コンサルタント選ぶためのコンサルタントに相談に行くのでしょうか?
それでも心配なら
コンサルタント選ぶためのコンサルタント選ぶためのコンサルタントに相談に行くのでしょうか?
それでも心配なら…。
ご想像どおりこれではいつまでたっても理想にたどり着くことはできそうにありません。
たとえ別のコンサルタントがあらたに案を作り直しても
自分で選んだことに責任を持たない姿勢が直らないことには
また、同じことが繰り返されるでしょう。
先週のコラムで取り上げた新千里北町第三団地の自治会は
自分たちでいろいろなところに話を聴きに行って勉強して
自分たちが理想とする案を選んでくれるコンサルタントを
自ら選び、結果として思いを実現させることができました。
自分の決断に責任を持つこと、
自分が選んだ人や業者をとことん信じること
信じきれるために必死で勉強すること
そして信頼する、信頼される努力をすること
これが成功する建て替えに
必要なことではないかと思っています。
この二つの建物の建て替えのプロセスを見て
さらに強くそう思いました。
大阪府北摂高槻市の建築家 吉永健一の設計事務所/吉永建築デザインスタジオはこちら→