2018年6月23日土曜日

戸建て住宅の修繕積立金について

前回「マンションそして戸建て住宅の修繕積立金について」の続きです。

今回は戸建ての大規模修繕についてお話ししたいと思います。
戸建て住宅であってもいつかは自宅を大規模に修繕する日がやってきます。
そのための資金は確保していますか?計画的に積み立てていますか?


さて、どれくらいの資金をいつまでに用意すればいいのでしょう。
一戸建てをフルリノベーションしたケースでお話ししましょう。

下記の写真は弊社で設計工事監理を手掛けた長屋の改装
『インナーテラスのある長屋リノベ』です。
戦前築に建てられた延べ床面積24坪、木造2階建ての長屋です。
さて、これで工事費はどの程度だと思いますか?
答えは下にスクロールしてご覧ください。

▼屋根の吹き替え、外壁の塗り替え


▼リビングは内装を刷新




▼元キッチンはインナーテラスに改修




▼元玄関にキッチンを移動




▼急勾配だった階段を緩いものに改装


▼便所は便器ともどもフル改装


改装内容は「屋根の吹き替え」「外壁の塗り替え」「傷んだ構造の補修」
「間取りの変更」「キッチン、トイレ、浴室の刷新」「インテリア仕上げの刷新」など。
工事費は1000万円台前半でした。

同程度の規模の木造住宅であれば大規模修繕にこの程度の金額はかかると考えてよいでしょう。
一度に手を付けないでこつこつ直すとすると40~50年で1000万~1500万円は必要ということになり、
この程度の金額を用意しなければなりません。
ものの本では新築時の工事費程度はかかるともいわれています。

例えば50年で1500万円とすると年30万円ですから月2.5万円程度は積み立てる必要があるということです。
マンションも同程度の修繕積立金が必要と言われています。
マンションは修繕積立金が余計にかかるから一戸建てがいい、という発想は間違いなのです。

これから建てる人は当初からそれを織り込んで将来のお金の計画を立てるべきなのです。
一戸建てで月々のローンや固定資産税以外にも。
すでに建てた人も要確認です。