2006年12月25日月曜日

一石二鳥の建築5 ローコスト、木のインテリア、後から棚や額がつけやすい、内部結露防止

2006/12/25…一石二鳥の建築5
ローコスト、木のインテリア、後から棚や額がつけやすい、内部結露防止

わたしの自邸では壁の構造をあえて室内に表わしに
しています。外断熱を採用したため可能になった
この工法にはさまざまなメリットがあります。

その1:ローコスト
部屋内の仕上げが一枚省ける分ローコストです。

その2:木のインテリアが楽しめる
伝統的な日本家屋のように木の構造が室内に表わすことが
できます。

その3:後から棚や額がつけやすい
構造が室内に表れているので、後から棚や額が
取り付けやすい。

その4:壁内結露防止
壁“内”がないので壁内結露しようがありません





ひとつの建築を建てるにはさまざまな制約があります。
敷地の大きさ、予算、法的規制など。
その限られた範囲で最大限の効果を出すために
建築家は頭をひねるわけですが、このとき
“ひとつの物事に複数の意図をこめる”ことは有効な方法です。
複数の問題をひとつの身振りで処理する、そんなスマートな
解決方法は建築のみならずみなさんのお仕事や生活でも
役に立つかもしれません。年末年始のひと時そんなことを
考えてみるのもよいでしょう。ではみなさん良いお年をお迎えください。

2006年12月18日月曜日

一石二鳥の建築4 黒板、スクリーン、照明、インテリアのアクセントを兼ねる

2006/12/18…一石二鳥の建築4
黒板、スクリーン、照明、インテリアのアクセントを兼ねる

当事務所で設計したCommon Cafeの壁には模様が書いてあります。インテリアのアクセントとなっているこの模様。ただの模様ではありません。



Common Cafeは日替わりでマスターが変わるカフェです。そのためメニューが毎日がらっと変わります。そこで壁を黒板にしてメニューを書き込めるようにしたい…ということで壁一面を黒板色に塗りました。



 しかし映像を使うイベントのときは白い壁が必要。また壁につけた照明の光を反射させるには白い壁のほうが良い。ということで、黒板色の壁の中で必要なところだけ白く塗ってやりました。そこから生まれたのがこの模様です。結果として“サルの顔”や“鍋”にも見えるインテリアのアクセントになっています。一石四鳥というところです。

2006年12月12日火曜日

一石二鳥の建築3 ローコスト、展示設備、天井を高く見せることを兼ねる

2006/12/12…一石二鳥の建築3
ローコスト、展示設備、天井を高く見せることを兼ねる

天井を骨組みだけで仕上げないスケルトン天井。ギャラリーなどイベント施設を手がけるときに良く使う方法です。

骨組みに引っ掛けてものや舞台設備を吊るすことができますし仕上げがない分、ローコストです。また同じ天井高でも透けている分、空間がゆったりして見えます。

まえまえから工事中、まだ仕上げのボードを張っていない骨組みの状態を見て、これはこれできれいだなぁ、どこかで使えないかなぁと思っていました。なかなかきれいでしょ。


a new moon


Common Cafe

2006年12月5日火曜日

一石二鳥の建築2 照明と出っ張り隠しを兼ねる

2006/12/05…一石二鳥の建築2
照明と出っ張り隠しを兼ねる

さて、『一石二鳥の建築』について
昨年手がけたF邸リフォームのリビングの真ん中には
メインとなる照明がついています。じつはここには
天井から下に向かって大きなコンクリートの出っ張りが
ありました。そのままだと目障りだけど撤去するのは難しい…

そこで考案したのが出っ張りを利用したこの照明です。
出っ張りにひとまわり大きい木の枠をはめ、隙間に
蛍光灯を仕込んでいます。ご覧のとおり目障りだった
出っ張りが立派なオリジナルの照明器具に仕上がっています。

悪条件を好条件にひっくり返すことをわたしは『建築の合気道』と呼んでいるのですが、「出っ張り隠し」が「照明」を兼ねるこの一石二鳥の建築もわたしの建築合気道技のひとつです。

2006年11月13日月曜日

一石二鳥の建築1 ひとつの建築に複数の意図をこめる

2006/11/13…一石二鳥の建築1
ひとつの建築に複数の意図をこめる

世の中、見渡してみるとひとつの物事に複数の意図が
こめられていることがあります。

たとえば先日の日米野球。
大リーグチームは若手中心の大リーガーで試合に
臨んできました。ある方の話によるとそれは若手に
日本の野球を体験させて経験をつませたいという意味と、
スーパースターながら若手のため年俸の低い彼らに
賞金をあげようという意図があるとのことです。

「若手中心のメンバーを組む」ことが選手の育成と金銭的支援の二つをかなえているわけです。さらに米国以外ではまだ無名な選手を日本に紹介するという役割もこの人選は担っているでしょう。それは日米野球の5日間という短い期間を、実質1ヶ月以上の価値に変えているに違いありません。

ひとつの建築を建てるにはさまざまな制約があります。
敷地の大きさ、予算、法的規制など。
その限られた範囲で最大限の効果を出すために
建築家は頭をひねるわけですが、このとき
“ひとつの物事に複数の意図をこめる”ことは有効な方法です。言い換えるなら“ひとつの建築に複数の意図をこめる”とでも
言いましょうか。

次週からはこの『一石二鳥の建築』について
書いていきたいと思います。

2006年11月7日火曜日

あちらこちらに大きな鏡を置くこと

2006/11/07…なんでもない日常を楽しくする建築10
あちらこちらに大きな鏡を置くこと

なんでもない日常を楽しくするために建築ができること。

あちらこちらに大きな鏡を置くこと。

壁一面に大きな鏡が張られているカフェやレストランを
パリではよく目にします。室内をひろく見せるためと
思っていたのですが、地元の人に聞くとそれよりは
自分の姿をチェックして常に身だしなみを整える意味も
あるのだそうです。

わたしもインテリアに大きな鏡をよく使います。
リラックスした日常のなかにも時折ピリッとする
瞬間があるのもいいものです。