2006年4月3日月曜日

鉄筋コンクリート造の住宅はなぜ少ないか

2006/04/03:鉄筋コンクリート造の住宅はなぜ少ないか

戸建住宅で鉄筋コンクリート造にするメリットはわかる…
それでもなぁ、と引っ掛かってしまうもう一つの理由
それは「鉄筋コンクリートは冷たいんじゃないか。
木造の方が温かみがあるし、調湿性があるとも聞くし。」
ということではないでしょうか。

直に触れてみればわかるとおり、コンクリートに比べて
木は冷たくないし、湿気を吸ったり吐いたりします。
しかしそれは“直”の場合です。

木造の構造が室内に現れているのは
インテリアのうちほんの少しです。
柱、梁など壁に比べればほんのわずかですし、
そもそも壁の中に隠される場合がほとんどでは
ないでしょうか。

また、住宅の高気密化が進む中で壁や天井に
囲まれた柱梁の木の香りや調湿性を室内にも
期待することはできないのではないでしょうか。
本来それをのぞむなら、壁・床・天井を木で
仕上げることこそが効果的です。そしてこの場合、
構造が木造である必要はなく、鉄骨造でも
鉄筋コンクリート造でも構わなくなります。

木造の耐久性や構造上の間取りの制約を考えると、
あたまから他の構造を選択肢から外すのは
拙速かもしれません。それぞれの特性をしっかり
頭に入れて考えてみてはいかがでしょうか。

来週はこの話しを踏まえて、住宅の耐震性、耐久性、
温かみ、快適さ、リフォームのしやすさを追求した結果、
当事務所が提案する工法についてお話しします。