2006/05/01:庭の話 その1
外に出るのがホントに気持ちいい季節になって来ましたね。
そんなことに関連して「庭」の話を。
*先日、JUNというパフォーマーのダンス公演を
観に行きました。会場は松屋町のとあるビルの屋上。
そこにJUNさん自らが即興的に竹で庭を作り、
そこでJUNさん自身が踊るというものです。
踊りながら竹を楽器のように叩いたり、組んだ竹に
登っていったり揺らしたりと、竹庭を単に舞台として
だけではなく、パフォーマンスを引き立たせる
道具として使っていました。
*この公演を主催していたのは、『空庭』という
都心のビルに庭を作る活動を続けている
造園家の方です。
ここ数年、建物の屋根を緑で覆う「屋上緑化」が
民間や行政で進められていますが、
空庭さんの活動はちょっとそれとは違う印象を持っていました。
それはどうしてなのだろう?というあたりを探って
みたかったので、お話を聞かせていただきました。
空庭さんの作りたいものを一言でいうと
「都心の里山」なのだそうです。
ただ、癒されるとか懐かしいだけでなく、
かつて里山は食べ物や建材をとるための場所、
ところによっては儀式のための場所でもありました。
そんな、里山というコンセプトから空庭さんが
つくろうとしているのは、使える庭、生活を支える庭、
何かことを起こす庭のようです。今回の竹庭での
パフォーマンスは十分それを実現していました。
そのアクティブ感が、まちで見かけられる
ただ眺められるだけの屋上緑化と違う印象を
与えていたのでしょう。空庭さんのこれからの
活動からは目が離せません。
では、ヨシナガの考える庭はどんな庭か?
それは次週お話します。