2008年11月17日月曜日

【月曜コラムけんちくのうんちく】市街地住宅を知っていますか?その3

先週の続き

市街地住宅は
広々とした敷地にゆったりと建つ郊外型の団地と違って
その敷地の形や大きさが制限されます。
そのため、普通の団地では同じ間取りが繰り返されているのに比べ
同じ建物でも異なるプランの部屋が用意されています。

旧公団ではこの“いろんな間取りがつくれる”という特性を利用して、
実験的にさまざまなユニークなプランを作っていました。

いくつか紹介しましょう。

▼西長堀アパートの単身者向けの部屋
今で言うところのワンルームマンションです。
ベッドや収納がついて至れり尽くせりです。




▼東谷町アパート

襖を開け放てば20畳以上の部屋になります。
広い縁側のような空間も魅力的。




▼信濃橋団地 サンルーム付の部屋





▼赤川町アパート“十字架”プランの部屋
写真ではわかりにくいですが“十字架”プランの間取りとなっています。
これは珍しい。




それぞれ“この部屋だったらこういう風に住みたいなぁ”と
想像力を掻き立てる間取りです。昨今のマンションでは
そんな気は起きないですよね。すばらしい。

歴史に埋もれてしまわないように、そして
できれば再活用が進むように願ってやみません。

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