2009年6月22日月曜日

けんちくコラムの月曜日:建築で「日常の面白さを見つけること、伝えること、活かすこと」 =ポテクリ その9

先週までポテクリ=ポテンシャルクリエーションについて
8週にわたってお話してきました。
今週はそのまとめのお話です。

ポテクリには3段階の仕事があります。

1:対象となる建築をリサーチすること
        ↓
2:リサーチからポテンシャルを発見すること
        ↓
3:ポテンシャルを生かすためのアクションを起こすこと

わたしがポテクリと自ら呼んでいる活動にはかならず
この三つがセットになっています。

このブログをずっと読んでいる方はもうお気づきだと思いますが、
「築き/気づき」のうちの“気づき”がまさにこれにあたります。
特に大事な三番目は気づきを築きに移行させる作業にあたります。
それはリフォーム、リノベーションというかたちで行われることもありますが、
ダンパク」のようなイベントや「市街地住宅研究会」のように
本にまとめるという形でも行われます。

前者のほうがもちろん理想的なのですが
ハードルが高い分ポテンシャルが生かせず
望まれない形で改修されたり
壊される運命をたどることも少なくありません。

そのまえに後者の方法=イベントや本という形で
その価値を世に知らしめれば、後に理想的な形で
リフォームやリノベーションが行われるようになるでしょう。
条件が整えば工事をしなくても古い建物の価値をあげることが
可能でしょう。

言葉によるリノベーション
=工事をしないリノベーション
=ポテクリ

なのです。


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