2010年4月28日水曜日

けんちく日記の水曜日:神戸にはまだまだ利活用できる遺産が眠っている

さる24日神戸に行ってきました。

目的はI'maでのトークショーに出演するためでしたが、
せっかくの機会なので気になるエリアをブラブラしてきました。

*まずは前々から行ってみたかったCAP CLUB Q2へ。



ここは大正時代に建てられた建物で元はフェリーターミナル。
今は一部以外はターミナルとしての機能では使われておらず
残りのある部分をアートNPOのCAPが使用しています。



それが幸いしてか使われていない部屋は
凍結保存のごとく昔のまんまで残されていて感動ものでした。
これは公開して何かに使いたいなぁ。






*その後国道2号線をひたすら西へ。
今も現役の近代建築が多く残っています。




国産波止場共同住宅にも惹かれましたが時間がなく
泣く泣くスルー。




*そしてトークショーの会場のI'maに到着。

I'maはシャッターがずらりと並ぶ市場の一角。
寂れ感でピリピリする市場の中にポカンと開いた
ホッとするスペースとしてI'maはありました。





トークのテーマは団地について。
2007年の団地ブームがなぜ起こったのか?から始まり
プロジェクトDの活動、公団団地の魅力
実情を正確に伝えていない報道のおかげで
起こっている団地へ誤解について
4時間たっぷりお話してきました。

団地への視線を曇らせるうろこを目から叩き落してきましたよ。

I'maは残念な状態になっている市場の再生をひとつの
テーマにしているスペースです。
その姿は昨今の団地の状況に似ているし、
一方団地ブームによってわずかながらも再生に近づいている
団地の姿はこの市場にとっても一つのヒントになったのではと。
Q2をはじめ神戸にはまだまだ利活用できる遺産が眠っていますね。

大阪府北摂高槻市の建築家 吉永健一の設計事務所/吉永建築デザインスタジオはこちら→