団地は新築時に洗濯機置き場が設けられていないことが多く、リノベーションするときはどのように設置するか考えなければなりません。位置を決めるときに最も考えなければならないのが排水の流し方です。キッチンの排水に接続することがおおいのですが排水管に水勾配を付ける関係ではあまりキッチンから遠くにはつけられません。公団の分譲でよくみられる3DKを例にいくつか改装例を紹介しましょう。
ケース1:キッチン横に設ける
キッチンの排水に接続しやすい、料理と洗濯が隣同士になるので家事がしやすいというメリットがあります。団地はキッチンの横にバルコニーがあることが多いため物干しがしやすいという長所もあります。デメリットはリビングダイニングから洗濯機が見えることです。気にならない人には問題ないですが気になる人にとっては避けたいところでしょう。MUJI×URのリノベでは洗濯機周りを囲い込むことによってこの問題を解決しています。
東豊中第二団地 |
千里青山台団地 MUJI×UR |
ケース2:玄関の押し入れ内に設ける
洗濯機を隠せるのがメリットです。ただしキッチンまでの配水管が長くなるため団地によっては不可能なこともあります。可能かどうかは解体してみないとわからないこともあるのでケース1になることも想定して計画した方がよいでしょう。
ケース3:キッチンの裏側に設ける
これはキッチン横の部屋に洗濯機置き場を設ける方法です。「新金岡団地の白いワンルーム」で採用しました。キッチン隣の部屋の一部を洗濯室にするという発想です。こちらもバルコニーにすぐ干せますし、雨の日は部屋干しもできます。またウォークインクローゼットと考えればそのまま服をしまうこともできます。服が多くて、部屋数が要らない暮らしをされる方にはおすすめの方法です。